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バイデン氏に好意的も、米欧・米仏関係の修復には懐疑的な見方

(フランス、米国)

パリ発

2020年11月10日

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は11月7日、米国メディアが大統領選挙でのジョー・バイデン氏の勝利確実を伝えるとすぐに、「米国民は自国の大統領を選出した。ジョー・バイデンとカマラ・ハリスよ、おめでとう。今日の課題を乗り越えていくためにわれわれがやるべきことはたくさんある。共にがんばろう」とツイートし、バイデン氏に祝意を表明した。

当地のメディア報道では、バイデン氏の勝利確実は主に好意的に伝えられているが、トランプ政権下で傷ついた米欧・米仏関係の修復には懐疑的な見方も多い。ジャン=イブ・ル・ドリアン欧州・外務相は11月7日、国営テレビ局フランス2のインタビューで、この4年間の世界的な変化に応じた、米欧・米仏間の新たな関係構築の必要性を訴えた。ル・ドリアン外相は「欧州は米欧関係の補佐役ではない。欧州は米国との関係で主権を主張すべきだ」とした。

ル・ドリアン外相は11月5日、ラジオ局ヨーロッパ1のインタビューでも、「この4年間で変わったことは、欧州が安全保障、防衛、戦略的自治の面で主権を確立し、世界の強国としての自覚を持ち始めたことだ」と述べ、もはやトランプ政権以前の欧州ではないことを強調していた。

米国との通商関係でも、フランスは欧州主権を基盤にした関係構築を目指していくものとみられる。ブリュノ・ル・メール経済・財務・復興相は11月4日、ラジオ・クラシックのインタビューで「もう長いこと、米国は欧州の友好的なパートナーではない。米国と欧州の関係は、米国による制裁措置が示すように対決型に移行した。米国にとっては、中国との関係が最優先だ。EUは米国と中国に対抗するため、経済、政治、技術上の主権を強化することを続けるべきだ。それは、われわれが2017年からマクロン大統領とともに主張してきたことだ」と述べた。

他方、11月8日付の「ル・フィガロ」紙などが報じたように、当地メディアでは、多国間主義を掲げるバイデン氏の大統領就任による、米国の国際場裏への復帰が、トランプ大統領に対抗して強まったEU加盟国間の結束を緩め、マクロン大統領が主張する欧州主権の実現を困難にする可能性がある、と指摘する声も出ている。

(山崎あき)

(フランス、米国)

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