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トランプ米大統領、中国企業31社への証券投資を禁じる大統領令に署名

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年11月16日

ドナルド・トランプ米国大統領は11月12日、中国人民解放軍と関係があると認定した中国企業31社に対する米国人(注1)による証券投資を禁じる大統領令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに署名した。米東部時間2021年1月11日午前9時30分以降、米国人は証券などを通じた中国の指定企業への投資が禁止されることに加えて、既に保有している証券などは同年11月11日午後11時59分までに売却することが求められる。

ロバート・オブライエン国家安全保障担当大統領補佐官は今回の大統領令の趣旨について「米国の投資家が意図せずに、中国人民解放軍と中国の諜報(ちょうほう)機関の能力向上に向けられる資本を提供することを防ぐ」ためと説明する声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出している。大統領令でも、中国による「軍民融合戦略(military-civil fusion strategy)」(注2)を通して政府の軍事活動を支援する中国の民間企業が米投資家から資本調達していると指摘した。同戦略をめぐっては、トランプ政権は6月以降、同戦略に関与する中国籍保有者の入国を停止するなど、これまでも対抗措置を取ってきた(2020年6月1日記事参照)。

今回の大統領令では、米国防省が1999年国防授権法の第1237条に基づいて2020年6月と8月に「共産主義中国の軍事企業」と認定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした31社への投資を禁止する。既に米国の輸出管理規則でエンティティー・リストに掲載されている通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や監視カメラ大手のハイクビジョン、国営建設大手の中国交通建設(CCCC)に加えて、通信大手の中国移動(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)のほか、化学や原子力、航空宇宙分野などの企業が含まれる。対象企業は国防長官または財務長官の判断で追加も可能となっている。追加で対象となった企業への投資は、米政府による指定の60日後から禁止となり、既に保有している証券などは365日以内に売却することが求められる。

対中強硬派で知られる共和党のマルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州)は「中国共産党による米資本市場の搾取は米国の経済と安全保障にとって明白かつ進行中のリスクであり、トランプ政権の今日の行動は、われわれの市場と投資家の保護に向けた歓迎すべきスタートだ」と大統領令を評価する声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表している。

(注1)米国市民、永住者、米国の法律または米国内の管轄権に基づいて組織された事業体(外国支社も含む)または米国内にいる個人が含まれる。

(注2)米国務省によると、中国共産党が人民解放軍を世界クラスの軍に発展させるため、民間企業を通じて外国の技術を含む重要・新興技術を取得・転用する戦略。同省によるファクトシート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも参照。

(磯部真一)

(米国、中国)

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