韓国政府、社会的距離確保を5段階に細分化

(韓国)

ソウル発

2020年11月05日

韓国の中央災難安全対策本部は11月1日、新型コロナウイルスの防疫対策である「社会的距離置き」の基準を3段階から5段階に細分化すると発表した(2020年10月15日記事参照)。これまでの「1~3段階」に「1.5段階」と「2.5段階」を追加する。地域ごとに段階の引き上げ基準を設け、11月7日から施行される。

再編の背景について、関係省庁や専門家から「現行システムでは各段階で防疫措置の強度の差が大きく、経済的かつ社会的損害が大きい」との指摘を受け、「ウィズコロナ時代」における持続可能なシステムを構築し、感染拡大を抑制していくとした。

今回の細分化に伴い、医療体制の余力に合わせて段階の引き上げ基準を一部緩和し、圏域別の対応を強化する。国民生活への影響が大きい施設運営の中断措置は最小化する一方、マスク着用などの基本的な感染対策の義務範囲が拡大される。

また、これまで3層に分けて管理していた多衆利用施設(注)の危険度の評価方法を、2層構造に再整備する。対象施設に対する集合禁止措置は最小限にとどめる一方、段階引き上げに伴う利用人数、または運営時間の制限を強化するなど、防疫管理を多様化していく(「社会的距離置きの再編方案」:添付資料表参照)。

(注)多くの人が使用する施設。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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