ASEAN主要4カ国の8月の自動車販売台数、前年同月比26.5%減も前月比で4カ月連続プラス

(ASEAN、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム)

アジア大洋州課

2020年11月04日

ジェトロがASEAN主要4カ国(タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム)の自動車統計(注)から集計したところ、8月の自動車販売台数の合計は、前年同月比26.5%減の17万8,561台となった(添付資料表1参照)。前年同月比は依然マイナスの水準だが、最も落ち込んだ4月の79.6%減からは4カ月連続で回復傾向にあり、3月の水準(17万7,535台)を超えた(添付資料図参照)。マレーシアは3カ月連続で前年同月比がプラスとなった。1~8月のASEAN主要4カ国の合計は、前年同期比37.5%減の121万1,048台だった。

8月のタイとインドネシアの自動車輸出台数の合計は前年同月比39.3%減の7万1,596台となった(添付資料表2参照)。タイは前年同月比のマイナス幅も4月の69.7%減から回復しており、8月は前月から10.1ポイント改善の29.6%減で、5万7,402台だった。タイ商務省によると、乗用車の輸出については、最大の輸出先のオーストラリアが前年同月比57.4%減の42億バーツ(約142億8,000万円、1バーツ=約3.4円)となったものの、日本が5.5倍の41億バーツ、中国が4.9倍の37億バーツと大幅に伸びた。インドネシアも5月の前年同月比76.0%減から回復しているが、8月は前月よりも8.2ポイント悪化し61.1%減の1万4,194台となった。

生産台数は前年同期比4割減まで回復

8月のASEAN主要4カ国の自動車生産台数の合計は前年同月比39.4%減の21万9,865台となった(添付資料表3参照)。タイは前年同月比で83.6%減だった4月以降、生産台数が徐々に回復し、8月は29.5%減の11万7,253台と、3月以来初めて10万台を超えた。インドネシアでは大規模社会制限の影響で引き続き前年同月比7割を超える減少となるなど低迷が続いている。

(注)統計の出所=自動車販売台数は、タイがトヨタ・モーター・タイランド、インドネシアがインドネシア自動車工業会(GAIKINDO)、マレーシアがマレーシア自動車連盟(MAA)、ベトナムがベトナム自動車工業会(VAMA)。自動車輸出台数は、タイがタイ自動車工業連盟(FTI)、インドネシアがGAIKINDO。自動車生産台数は、タイがFTI、インドネシアがGAIKINDO、マレーシアがMAA、ベトナムがベトナム統計局。

(山口あづ希)

(ASEAN、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム)

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