米下院選、民主党優位の加州で共和党が3議席奪回か

(米国)

サンフランシスコ発

2020年11月10日

11月3日に行われた米国連邦下院議会選挙は、NBCニュースの報道によると、カリフォルニア州の全53選挙区(議席)のうち、民主党が41議席、共和党が5議席を確保している(11月9日午後3時時点)。

最終結果の出ていない7議席のうち、第21区は2018年中間選挙と同じ候補者同士の再戦として注目されている。11月9日午後3時時点で、2018年に民主党候補TJ・コックス氏に接戦で敗れた共和党候補デイビッド・バラデイオ氏が3.6ポイントリードしている。その他の未確定の6議席では、民主党優位は第34区の1選挙区のみで、第8区、第25区(いずれも得票差1ポイント未満)、39区、42区、48区の5選挙区では接戦ながら共和党がリードしている。現時点でリードしている候補者がそのまま当選すれば、民主党42議席、共和党11議席となり、共和党は2018年中間選挙から3議席奪回となる(2018選挙前:14議席、2018選挙後:8議席)。

なお、米国の選挙区は、国勢調査の人口動向に基づいて10年に一度見直される。次回中間選挙(2022年)は、2020年の国勢調査結果を基に再編成される選挙区で実施される。カリフォルニア公共政策機構(PPIC)は、2020年の国勢調査結果によっては同州の議席が1議席減る可能性があるとみている。2019年の国勢調査局による人口推計によると、カリフォルニア州から他州への人口流出は20万3,414人で全米最多だった。

そのほかの西海岸の州では、ワシントン州の下院選は2018年中間選挙の議席構成と変わらず(民主党:7議席、共和党:3議席)、州知事選では現職で民主党のジェイ・インスレー知事が再選した。オレゴン州の上院選では、現職で民主党のジェフ・マークリー氏(得票率:57%)が共和党のジョー・レイ・パーキンス氏(39.3%)に大差をつけて再選を果たし、下院選では2018年中間選挙から変動なく、民主党が4議席、共和党が1議席を維持した。

(田中三保子)

(米国)

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