テレワーク法を施行、労働者の権利・健康保護を目的に

(ハンガリー)

ブダペスト発

2020年11月17日

ハンガリー政府は11月11日、政令487/2020(XI.11.)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づきテレワーク法を公布、12日に施行した。同法は労働者の権利と健康を守ることを目的とし、雇用主と労働者の合意があれば、円滑にテレワークへ移行できることとした。新型コロナウイルス感染拡大を受け、テレワーク勤務を希望する労働者が増加していることが背景にある。2021年2月8日までの時限法だが、感染状況次第で変更される可能性もある。

同法の主な内容は以下のとおり。

  • 雇用主は、従業員の健康と安全に配慮した労働条件を通知する義務があり、従業員はその条件に基づいて勤務地を選択することができる。
  • 雇用主は従業員の経費について、月額最低賃金の10%を上限に証明書なしで実費精算することができる。
  • 雇用主と従業員の合意があれば、自由に出社と在宅を選ぶこと、勤務日の一部をテレワークとすることもできる。

技術・革新省(ITM)は、同法によりテレワークのルールを柔軟にすることで職場の健康リスクが軽減されるとし、緊急事態下でも企業が経済活動を継続することで、ハンガリーの経済と雇用を維持できると強調した。

(口田琢仁、奥村明子)

(ハンガリー)

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