SKハイニックス、スマホやゲーム向けメモリー好調で大幅増益
(韓国)
中国北アジア課
2020年11月10日
韓国半導体大手SKハイニックスが11月4日発表した2020年第3四半期(7~9月)の連結決算は、スマートフォンやゲーム機向けの半導体メモリーが好調で、売上高は前年同期比19%増の8兆1,290億ウォン(約7,479億円、1ウォン=約0.092円)、営業利益は2.8倍の1兆3,000億ウォン、純利益は2.2倍の1兆780億ウォンだった(添付資料表参照)。
前期(4~6月)比では、売上高が約6%、営業利益が約33%、純利益が約15%、それぞれ減少した。第1~2四半期に活発だったデータセンターの拡張投資が一巡したことなどから、同サーバー向けのDRAMとNAND型フラッシュメモリーの価格が低迷したことが要因だ。
売上高の7割強を占める主力のDRAMは、新機種スマートフォンや休暇シーズンに発売予定の次世代ゲーム機向けグラフィック向けの需要増が増益に貢献した。新型コロナウイルスの感染拡大による、在宅勤務やオンライン教育の拡大でパソコン向けも堅調だった。
売上高の約4分の1を占めるNAND型フラッシュメモリーは、スマートフォン向けと次世代ゲーム機のソリッド・ステート・ドライブ(SSD)向けが好調だった。中国のスマートフォン需要の回復も増収増益を後押しした。
SKハイニックスは10月20日、米国インテルのNAND事業を90億ドルで買収すると発表した。決算発表の電話記者会見で、李錫熙(イ・ソクヒ)社長は「インテルのNAND事業買収により最先端のSSD技術を獲得し、同事業の売上高を今後5年間で3倍に引き上げ、収益構造のバランスを調整する」と述べ、NAND事業をDRAM事業と並ぶ収益の柱に成長させる長期戦略を示した。
(原実)
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