新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、新たな制限措置を導入

(ギリシャ)

ミラノ発

2020年11月04日

キリアコス・ミツォタキス首相は10月31日、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、11月3日午前6時から1カ月間、ギリシャ全土で追加制限措置を導入すると発表した。ギリシャ市民保護省の発表によると、主な内容は以下のとおり。

  • 屋内外を問わず、マスク着用を義務付け
  • 深夜午前0時から午前5時までの外出禁止
  • マスクを着用しない場合の公共交通機関の利用禁止
  • 公共、民間セクターを問わず最低50%の在宅勤務導入義務
  • 大学の授業は全てオンラインで実施
  • 病院や高齢者施設などへの見舞いや訪問の禁止

なお、店舗内での滞留人数に関しても、広さに応じた上限が導入された。

ギリシャ政府はこれまで、ギリシャ全土の74の郡を、感染度に応じて4つの危険レベルに分類していたが、11月3日からは、監視地域(レベルA)と高危険度地域(レベルB)の2つのレベルに統合、全土での一律制限措置に加え、感染危険度に応じた追加規制を導入する。

なお、アテネやギリシャ北部はレベルBに該当するが、これら高危険度地域においては、同じく11月3日午前6時から、下記業種の営業が全面的に閉鎖となる。

  • レストラン、バー、カフェなど、全ての飲食店(デリバリー、テークアウトは可)
  • 映画館、美術館・博物館、劇場などの娯楽・文化施設
  • スポーツジム

ギリシャは、他の欧州諸国に比べると比較的、感染拡大は抑えられているが、9月以降、新規感染者数が増加傾向にあり(2020年9月24日記事参照)、10月31日には1日の新規感染者数が同時点で過去最多の2,056人を記録。警戒感が高まる中、今回の感染予防のための新たな制限措置が導入されるかたちとなった。

(井上友里、山崎杏奈)

(ギリシャ)

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