在ASEAN現地法人の売上高、前年同期比43.8%減

(ASEAN、インド、世界)

アジア大洋州課

2020年10月05日

日本の経済産業省は9月25日、アジア地域を含めた「海外現地法人四半期調査」(2020年4~6月期)の結果を公表した。調査時期は、新型コロナウイルス感染拡大抑止のために世界各国が都市封鎖(ロックダウン)などを通じて人やモノの移動、経済活動を制限した時期に該当する。在ASEAN現地法人の当該期間の売上高は前年同期比43.8%減の378億ドルと、世界全地域の売上高の2,023億ドル(同32.2%減)よりも落ち込み幅は大きかった(添付資料図参照)。同時期のASEANにおける設備投資額は同32.6%減の14億ドル、従業員数は同4.8%減の156万人だった。

主要国・地域別では中国(香港含む)が649億ドル(同2.8%増)で前期から増加に転じた。一方、欧州が247億ドル(同31.0%減)、北米が528億ドル(同42.4%減)、現在も深刻なレベルで感染拡大が続くインドは同72.2%減の25億ドルと、公開されている統計内の国・地域の中では最大の減少率となった。

ASEAN主要国別に売上高をみると、売上高の減少率はインドネシアが同56.6%減の60億ドルと最も大きかった。以下、フィリピン(同49.6%減、22億ドル)、タイ(同45.1%減、174億ドル)、マレーシア(同34.1%減、42億ドル)、ベトナム(同29.6%減、51億ドル)、シンガポール(同17.8%減の28億ドル)の順に売上高は落ち込み、各国ともに2桁減となった。

(新田浩之)

(ASEAN、インド、世界)

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