非常事態宣言を2021年1月末まで延長、マスク着用義務範囲を拡大

(イタリア)

ミラノ発

2020年10月09日

イタリア政府は10月7日、現状10月15日を期限としている非常事態宣言を2021年1月31日まで延長することを発表した。イタリアでは新型コロナウイルス感染拡大が激しかった3~4月を経て、6~7月は1日の新規感染者数が100人台~300人台と落ち着いたようにみられたものの、夏の休暇シーズンを経て8月後半から9月にかけて徐々に再び拡大。死者数は春のピーク時と比較するとまだ大幅に低い水準ではあるものの、感染者数は10月に入ってから4月後半の水準に戻りつつある。近隣国でも感染再拡大が目立つ中、非常事態宣言を再度延長し、政府が機動的に措置を講じることができる体制を維持する。

また、政府は同日、新たな暫定措置令を発表した。これまではマスクの着用義務は公共交通機関を利用する際などに指定していたが、8日から着用義務の範囲を拡大した。マスクは常時携帯することが必要なほか、屋外では全面的に、屋内では住居を除き着用が必須となる。なお、屋内と屋外でその場所の特性や状況に応じて、非同居人と接触しないことが継続的に確保される場合は例外としている。そのほか、スポーツ活動中の人や6歳未満の子供、マスク着用が難しい疾患や障害を持つ人は着用義務が免除される。

(山崎杏奈)

(イタリア)

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