米サンフランシスコで家賃下落が顕著に

(米国)

サンフランシスコ発

2020年10月21日

住宅費の高騰が近年問題になっていた米国カリフォルニア州サンフランシスコで、家賃が大きく下落している。業界各社が10月に入って家賃の前年比データを発表した。

不動産情報サイトのリアルタードットコムの発表(10月13日)によると、サンフランシスコ郡のスタジオタイプの住居(ワンルーム)の2020年9月の家賃中央値(2,285ドル)は前年同月比マイナス31.0%となった。1ベッドルーム(2,873ドル)はマイナス24.2%、2ベッドルーム(3,931ドル)はマイナス21.3%だった。全米主要100郡のうち、同郡ではスタジオ、1ベッドルーム、2ベッドルームの3カテゴリー全てで家賃下落率が最も大きい。また、サンフランシスコ・ベイエリアのテック産業集積地であるサンタクララ郡とサンマテオ郡でも、スタジオ賃料中央値がそれぞれマイナス19.2%(2,016ドル)、マイナス17.6%(2,100ドル)と、2割近く下落している。

賃貸物件サイトのザンパーによると、サンフランシスコの1ベッドルーム賃料中央値は9月に2,836ドルと、2014年の記録開始以来初めて3,000ドルを切り、10月の賃料は前年同月比21%減の2,795ドルとなっている。

サンフランシスコ公衆衛生局は、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、現在もリモートで行える業務はリモートで行うことを義務付けている。また、ツイッターやスクエアなどテック大手企業の中には、従業員の永続的なリモート勤務を認める動きも出ている。こうした中、勤務先の近くに住む必要がなくなった人がより手頃な価格の物件を求めて引っ越していることが家賃急落の主な原因とリアルタードットコムは分析している。

サンフランシスコでは近年、テック産業の好況と連動するように住宅費が高騰し、社会問題となってきた。ザンパーによると、サンフランシスコの1ベッドルーム賃料中央値は2014年には既に3,000ドルを超えており、ニューヨークを抜いて全米一家賃の高い都市となっていた。2019年6月には同賃料中央値は過去最高の3,700ドルまで上昇し、2020年4月まで3,500ドル前後を維持していた。

(田中三保子)

(米国)

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