中国半導体製造大手SMICが米国輸出規制の対象に

(中国、米国)

上海発

2020年10月14日

中国半導体受託製造大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)は10月4日、SMIC向けの一部米国製機器、付属品および原材料について、米国輸出管理規則(EAR)の制限を受けることになり、SMICへの輸出には米国商務省産業安全保障局(BIS)への事前許可が必要になったと発表した。

9月末には、SMICは公式な情報を受け取っていないと発表していたが、今回、SMICはサプライヤーへの聞き取りなどで、BISがEARに基づき、同社への輸出制限措置を課すことを通知していたことを明らかにした。他方、SMICは既にBISとの初歩的な話し合いを始めており、米国の政府関係部門とも積極的に意思疎通を続けていくとした。

SMICは今回の影響について、「米国から輸入される機器、付属品および原材料の供給スケジュールの遅延あるいは不確実性により、今後の生産活動に重大な影響を与える可能性がある」としている。

SMICは、日本や欧米の半導体設備メーカーに大きく依存しているといわれており(「OFweek電子工程網」2020年10月6日)、今回の措置が日本企業に対してどう影響するのか、懸念される。

(高橋大輔)

(中国、米国)

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