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コメの輸入、2020年末まで上限枠付きで免税に

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年10月02日

ブラジル貿易審議会(CAMEX)(注)は2020年9月9日付決議87号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより、2020年12月31日までコメ(NCMコード:1006.10.92、1006.30.21)40万トンの無関税上限枠を設定した。同措置は、国内市場におけるコメの価格安定化と安定供給を目的に、ブラジル農業・畜産・供給省(MAPA)がCAMEXに要求したもの。当該コードにおけるコメの輸入税は、メルコスールの対外共通関税率(TEC)でそれぞれ10%、12%と定められているが、今回の措置により上限枠まで無関税で輸入できるようになった。

ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)によると、2020年は以下の要因により、ブラジルでのコメの価格上昇が懸念されているという。

  1. 新型コロナウイルス感染拡大以前から引き続くコメの国際価格の上昇
  2. 現地通貨レアルの対ドルレートの下落
  3. 2020年1月から7月までのコメの輸出増加
  4. コメの主要輸入先であるメルコスール諸国からの輸入減
  5. 近年みられる収益性低下による、直近2収穫期の作付面積の減少

CONABは2020年のコメの生産量を約1,200万トンと予想しており、これはブラジル国内需要の大半を賄える生産量だ。ただ、上記1.および2.にあるように、コメの国際価格上昇やレアル安が進んだことなどで、3.のとおり輸出が増加し、国内での供給量が減少している。2.については、米国産のコメの価格を下回るなど価格競争力が生まれ、ベネズエラなどへの輸出が増加している。経済省貿易統計COMEXSTATによれば、2019年のコメの輸出量は54万5,460トンだったところ、2020年1~7月の輸出量は 67万7,513トンと既に前年1年分の実績を超過している。

ブラジルは例年、メルコスール諸国(パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン)のコメを安価に輸入することで在庫を確保し、国内のコメの安定供給を図っている。COMEXSTATによれば、2019年に輸入した45万7,000トンのコメのうち、9割以上がこれらメルコスール諸国からとなっている。そんな中で、4.で指摘されるとおり、例えばパラグアイは輸出先の多角化のため、ブラジル以外の市場開拓を行っている動きがある。パラグアイ米産業会議所(Caparroz)のイグナシオ・ヘイセク会長は2020年3月2日付の「インフォネゴシオス」紙において、コメの対ブラジル輸出の比率の高さに問題意識があり、これを下げていく必要性を強調している。

(注)CAMEXは、経済省の通商貿易国際問題特別局に属し、ブラジル国内で課される関税率を決定する権限を持つ。

(古木勇生、エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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