米加州オレンジ郡で大規模な山火事発生、日系企業の一部に避難や降灰の影響

(米国)

ロサンゼルス発

2020年10月28日

米国カリフォルニア州オレンジ郡で10月26日、強風により大規模な山火事が発生した。日本企業が多く集積するアーバイン市の北部などで発生し、27日時点でも延焼が続いており、付近の住人約9万人に対して避難指示命令が出されている。初期調査報告によると、同地域にある送電設備が今回の火災の一因となった可能性があるという。

現時点では、日系企業への山火事による直接的な延焼被害は確認されていないが、オレンジ郡に所在する日系企業に影響を尋ねたところ、「自宅が避難指示の地域に指定され、ホテル住まいとなっている従業員がいる」「居住地域によっては従業員を帰宅させた」など生活への影響や、「事業所が山火事の現場から近く降灰がひどい」といった声が聞かれた。

カリフォルニア州では、10月25日以降、一部地域で強風による山火事を未然に防止するため計画停電が行われている。同州北部や中部で事業を行う電力会社パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニーは一時、34郡の35万を超える顧客への電力供給を停止していた。また、同州南部で事業を行う電力会社サザンカリフォルニアエジソンは27日時点で2,000弱の顧客への電力供給を停止している。

(永田光)

(米国)

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