四川省、新エネ車産業支援政策を発表

(中国)

成都発

2020年10月16日

中国の四川省政府は9月29日、「四川省の新エネルギー車(NEV)およびスマートカー産業発展を支持する若干の政策措置」(以下、政策措置)を発表し、車載電池や次世代電気自動車、トラックなどの開発・製造・普及を強化していく方針を示した。

政策措置では、車両の電動化に関する技術進歩のため、研究開発機関や自動車メーカーの関連技術の研究開発を支援することを定めた。高品質の車載電池、水素燃料電池の供給を保証するとし、車載電池と水素燃料電池の競争力を向上、電池の生産能力を拡大するとしている。一定の技術水準に達した乗用車やトラック、路線バス、水素エネルギーを燃料とする燃料電池車の研究開発について、車種に応じて100万~500万(約1,600万~8,000万円、1元=約16円)の補助金を支給する。また、NEVイノベーションプラットフォームなどの構築を行う企業も支援する。

公務用車市場での普及では、共産党や政府機関のNEV利用を推進、都市路線バスやタクシー、道路清掃車、公共サービス用車、都市物流配送での新エネ車利用を推進する。具体的には、2021年までに、成都市の路線バスを新規調達する際、原則としてNEVを購入するなどの目標を掲げた。このほか、コア技術を有する域内外の企業の誘致を強化すること、走行規制を実施しているエリアでは新エネルギートラックに対する規制を緩和することなどを定めている。

中国大手の車載電池メーカーである寧徳時代新能源科技(CATL)と四川省政府は9月19日、戦略的提携協定書を締結した。CATLは四川省宜賓市に生産、研究開発基地を建設し、リチウム電池の産業ネットワークを構築するほか、双方は次世代電池、NEV、自動運転、インターネットによるエネルギーコントロールなどの分野で広域的な連携を図り、新エネルギー産業基地の共同建設を目指すとしている。

(王植一)

(中国)

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