アフリカ企業の約9割、減収するも2021年末には経済回復を予想
(アフリカ)
中東アフリカ課
2020年10月08日
アフリカCEOフォーラムおよびデロイトは、アフリカで操業する企業の最高経営責任者(CEO)232人を対象としたアンケート調査「アフリカCEO調査2020」の結果を9月23日に発表した。同調査結果によると、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大以前は、2020年の自国の経済成長について楽観視する回答が80%を超えていたが、新型コロナの影響を受け、楽観視は24%に減少、75%が悲観的な見通しに転じた。回答者の95%が「収益が減少した」と回答しており、特に小売業、金融業、エネルギー分野の企業が楽観から悲観に大きく転じた。
一方、90%の回答者は、減収は一時的なものと捉えており、2021年末には経済が回復すると回答。80%は長期的にアフリカ大陸の経済が成長すると回答しており、前回調査より7ポイント上昇した。理由としては、世界最大級の自由貿易協定(FTA)となるアフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)協定の発効により、成長の加速が見込まれることなどが挙げられた。
経営上の課題としては、新型コロナ感染拡大に伴う経済活動の停滞により、25%が金融機関と与信限度額の交渉を行ったとし、62%が社内の抜本的な改革推進や事業推進のための長期的な資金調達に影響があると回答した。また、人材面では、44%が自社の従業員や採用に当たって「スキル不足」が課題となっていると回答し、特にミドルマネジメント(35%)・トップマネジメント(24%)層の採用が難しいとする声があがった。
(馬場安里紗)
(アフリカ)
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