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キルギスで議会選挙結果を受け混乱が発生

(キルギス)

タシケント発

2020年10月08日

キルギスの首都ビシュケクで10月4日に行われた議会選挙の結果をめぐり、混乱が生じている。選挙日の翌5日、野党支持者約2,000人が市内の中央広場に参集。6日には国会や大統領府が入居する政府庁舎、国家安全保障委員会などの建物に市民が押し入り、汚職容疑で勾留されていた前大統領アルマズベク・アタンバエフ氏ほか複数の前政権幹部を解放した。ソオロンバイ・ジェエンベコフ大統領は野党勢力に対し協議を呼び掛けている。

ビシュケク市内は10月5日から6日にかけて警察をはじめとする治安機関の指揮命令系統が混乱。一時的に治安が悪化した。市中銀行は全国のATMの稼働を停止させ、市民は現金を引き出せない状況が続いている。市内の治安は徐々に回復していると報じられている(ポータルサイト「KG24」10月7日)が、地方では首長ポストをめぐる混乱が生じているほか、主要産業である金生産関連施設やキルギス鉄道の施設に身元不明グループが侵入を試みる事件が相次いで発生するなど、国全体での状況沈静化には時間がかかる見通しだ。

キルギス中央選挙管理委員会は10月6日、議会選挙結果を「無効」とする決定を発表した。法律では2週間以内に再度議会選挙を実施しなければならないと規定されているが、今回の混乱の背景には同国北部と南部の部族対立や経済格差、貧困、政府の汚職問題など複雑な要因が絡み合っていることから、関係勢力が合意した上で期限までに再選挙を実施できるかは不透明だ。キルギスで政変につながる混乱の発生は2005年、2010年に続き3回目。

専門家の見方は「時間が経てば収束する」というものと「武力衝突に発展する可能性も否定できない」とするものに二分される。在ビシュケクの研究機関「ポリシー・アジア」のエルミラ・ナゴイバエバ所長はジェトロのインタビューに対し、「政治混乱がどのように収束するかは不透明。混乱が長引けば銀行窓口業務・ATMの停止など市民生活や企業活動に支障が生じる。対外債務の返済不履行(デフォルト)の発生や通貨ソムの為替レート下落による食料品価格の高騰などの可能性もあり、経済への悪影響は明らかだ」とコメントしている。

(高橋淳)

(キルギス)

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