モンゴル、アジア太平洋貿易協定(APTA)に加盟

(モンゴル、中国、韓国、インド、バングラデシュ、スリランカ、ラオス)

北京発

2020年10月16日

国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は9月29日、モンゴルをアジア太平洋貿易協定(APTA)の7番目の加盟国として承認したと発表した(2020年9月29日「ESCAP」プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。モンゴルは2019年12月12日に開催した国会でAPTA加盟案を承認していた(注)。

モンゴルとAPTA加盟国との貿易額は、モンゴルの対世界貿易総額の約3分の2、輸出額の約9割、輸入額の約4割を占めており、特に中国との貿易に占める割合は圧倒的に大きい。モンゴルの中国向け輸出の9割は鉱物資源で、中国に対しては貿易黒字だが、中国以外の国とは貿易赤字になっている(添付資料表参照)。

モンゴルのT.アマルサナー駐タイ大使は「APTA加盟により、モンゴルは加盟国との貿易・経済協力をさらに拡大し、経済の多様化と地域統合プロセスへのより積極的な関与に寄与すると期待している」と、今回の加盟の意義について述べた。

APTAは1975年にESCAPの下に設立された開発途上国間の特恵貿易に関する協定で、アジアで最も古い地域貿易協定の1つだ。関税率の引き下げなどにより貿易自由化の拡大を通じた加盟国の経済発展を目的としている。現在、バングラデシュ、インド、韓国、ラオス、スリランカ、中国が加盟している。

(注)モンゴルはこれまで2度(2009年、2015年)APTAへの加盟を申請していたが、加盟条件が折り合わず延期されていた。

(藤井一範)

(モンゴル、中国、韓国、インド、バングラデシュ、スリランカ、ラオス)

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