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最高選挙裁判所、ルイス・アルセ氏の大統領選当選を公式に発表

(ボリビア)

リマ発

2020年10月28日

ボリビアの最高選挙裁判所(TSE)は10月23日、大統領選挙(10月18日投開票)の最終開票結果について、エボ・モラレス前大統領派の「社会主義運動党(MAS)」から立候補したルイス・アルセ・カタコラ大統領候補とダビッド・チョケウアンカ・セスペデス副大統領候補が得票率55.10%で当選したことを公式発表した(注)。カルロス・ディエゴ・デ・メサ元大統領率いる「市民共同体連合党(C.C.)」は同28.83%、ルイス・フェルナンド・カマチョ候補の「連合われわれは信じる党(AC)」は同14.00%、チ・ユン・チュング候補の「勝利への戦線(FPV)」は同1.55%、フェリシアーノ・ママーニ・ニナビア候補の「全国ボリビア行動党(Pan-Bol)」は同0.52%だった。また、同時に上院議員選挙(全36議席)と下院議員選挙(全130議席)も行われ、MASは上院(21議席獲得)と下院(75議席獲得)ともに過半数を確保した。C.C.は上院で11議席、下院で39議席を確保し、筆頭野党となった。ACは上院4議席と下院16議席に終わっている。

経済復興策に富裕税の導入を示唆

当選したアルセ氏は、地元メディアのギガビシオン(GIGAVISION)のインタビューで、新型コロナウイルスによる経済危機対策として、成人1人当たり1,000ボリビアーノ(約1万5,000円、1ボリビアーノ=約15円)の給付金支給や、クレジットカード利用時の付加価値税(IVA)の減税(13%を8%に)、低所得者層へのIVA還元、富裕税(Impuesto a la riqueza)の導入などを検討していると述べた。特に富裕税については、個人資産(所得、家財、不動産を含む)が500万~1000万ドルの富裕層に対して、資産額に応じた課税を検討しているという。また、現在の暫定政権がもたらした経済破綻はハイパーインフレに見舞われた1980年代の民主人民連合(UDP)政権時代よりも悪いと強く非難し、新政権の第1課題は「復興」になることを明らかにした。

これに対して経済学者らは、今回の危機は新型コロナウイルスによる感染拡大がもたらしたものだとして、UDP政権期との比較を疑問視する声や、国外からの援助資金を活用して民間企業の活性化、対外直接投資の誘致促進などの経済対策の必要性を訴えるコメントが相次いだ。

一方、アルゼンチンに亡命中のエボ・モラレス前大統領はAFP通信の取材に対して、新政権に参画することを否定し、労働組合活動を通じてMASを支え、個人としては農業に従事するとの考えを示した。また、ボリビアへの帰国のタイミングについては、アルセ新大統領の就任式(11月8日)前か、2019年にメキシコへ亡命した11月11日などが候補にあることを明かした。

(注)ボリビア政治憲法第166条による当選条件として、51%以上の得票率の確保、または同40%以上で2位と10ポイント以上の差の確保が定められている。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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