世界銀行、モロッコの2020年実質GDP成長率をマイナス6.3%と予測

(モロッコ)

ラバト発

2020年10月26日

世界銀行は10月19日、モロッコの2020年の実質GDP成長率をマイナス6.3%と予測するレポートを発表した。

その要因として、新型コロナウイルスの感染拡大と、少ない降雨量が農業部門に悪影響を及ぼすことを挙げている。また、公的需要(8.9%)を除いて総需要の全ての項目が大幅に減少すると予想した。民間需要がマイナス5.1%、総固定資本形成はマイナス8.7%、財貨・サービス輸出はマイナス10.7%、輸入はマイナス6.3%と予測している。2021年の成長率は3.4%と予測しているが、「新型コロナ禍」により経済回復のペースや回復にかかる期間は不確実としている。

モロッコでは、新型コロナウイルスの感染拡大が続き、10月22日時点で累計18万6,731人の感染が確認されている。この「新型コロナ禍」において、モロッコ政府は2020年3月に「経済監視委員会(CVE)」と「パンデミック特別基金」を創設し、企業や個人に対し、銀行への債務返済に融通を利かせるなどの支援・補助の措置を取っている(「アフリカにおける新型コロナウイルス対応状況」参照)。

(石橋洋一郎)

(モロッコ)

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