総選挙で与党・労働党が単独過半数で圧勝

(ニュージーランド)

シドニー発

2020年10月19日

ニュージーランドで10月17日に実施された議会総選挙で、ジャシンダ・アーダーン首相率いる与党・労働党の得票率が49.1%となり、定数120のうち64議席を確保した。これによって労働党は、1996年に現行の選挙制度が採用されて以来、初めて単独過半数を獲得した政党となった。

ニュージーランド議会は任期3年の一院制で、総選挙は当初、9月19日に予定されていたが、国内の新型コロナウイルス感染の再拡大の影響を受け、10月17日に延期していた。

最大野党の国民党の得票率は、前回(2017年)の44.4%から大きく落ち込んで26.8%となり、獲得議席数は35議席にとどまった。労働党と連立政権を組んでいたニュージーランド・ファースト党は、得票率が2.7%で、9議席全てを失った。不信任案と予算案について閣外で協力していた緑の党は、得票率が7.6%となり、10議席を獲得した。その他、ACT党が10議席、マオリ党が1議席を獲得した。

圧倒的な勝利を収めたアーダーン首相は「労働党は過去50年で最大の支持を得た」として謝辞を述べ、「全てのニュージーランド国民のために働く党になる」と決意を表明した。また、今回の結果によって、労働党による新型コロナウイルス対策と経済回復計画に対する信任が得られたとして、これらを政策の優先事項とする方針を示した。新内閣の組閣は2~3週間以内に行われる見込み。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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