新ガイドラインでロックダウンは10月15日以降ほぼ全面解除

(インド)

ニューデリー発

2020年10月05日

インド内務省は9月30日、全土での新型コロナウイルス対策における活動制限に関し、活動再開にかかるガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発出した。インドでは3月25日にロックダウンを始め、6月1日からは段階的ロックダウン解除(Unlock)として1カ月ごとに4回に分けて活動制限の解除を進めてきた。今回のガイドラインでは、わずかに残っていた活動制限が10月15日以降、ほぼ全面的に解除されることになる。ただし、各自治体が指定する感染者の多い「封じ込めゾーン」と呼ばれる地域内でのロックダウンは10月31日まで継続される。

ガイドラインでは、これまで一部〔第9~12学年(日本の中学3年生~高校3年生に相当)〕しか認めていなかった学校への通学について、10月15日以降は各自治体と学校の判断、保護者による書面での同意の下で可能とした。スイミングプールや映画館、劇場、娯楽施設などは、収容率に一部制限はあるものの、同日以降に再開可能となった。各施設の再開に当たっては、管轄する省庁がSOPと呼ばれる標準作業手順を追って発出する予定だ。

ビジネス面では、B2Bの展示会の再開が10月15日以降可能となる。開催に当たってのSOPは商工省が発出する。インドでは、2020年度はリアルの展示会や商談会、ビジネスセミナーなどは行われていなかったが、今回のガイドラインにより、今後少しずつ再開されていく可能性がある。

一方、新型コロナウイルス感染は引き続き拡大している。在インド日本大使館の注意喚起(9月29日付「新型コロナウイルス感染症に関する皆様へのお願い」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))によると、6月に初めてインドで邦人の感染例が確認された後、これまで多くの邦人の陽性事例が出ているという。ロックダウン解除により経済活動も活発化する中、インドで活動する日系企業はより一層感染対策に留意する必要がある。

(磯崎静香)

(インド)

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