スーダンの8月の物価上昇率167%で深刻化、経済非常事態宣言

(スーダン)

カイロ発

2020年09月23日

スーダン中央統計局の発表(9月13日)よると、8月の消費者物価上昇率は前年同月比167%となった。前月よりも約23ポイント上昇となり、物価が急騰している。特に野菜、果実、チーズ、卵、砂糖などの食料価格、衣料や交通費が高騰した。現地通貨のスーダン・ポンド(SDG)安が続いており、輸入品の価格に影響している。燃料も輸入依存度が高いため、為替の影響を受けやすい。9月17日の中央銀行の対ドルレートは1ドル=55SDGと、市内の並行レートとの乖離が進んでおり、報道によると、9月初旬の並行レートは1ドル=約260SDGだった。SDG安で海外からの調達にかかる財政支出もかさみ、予算の増額見直しが迫られている。スーダン財務省は経済非常事態宣言を発し、並行レートの取り締まりなどに取り組む。

2019年8月に新政権が発足して約1年だが、新型コロナウイルスに関する衛生上の非常事態宣言に加え、8月からは約50万人が被害を受けたとされる大規模な洪水が発生しており、厳しい環境が続く。新型コロナウイルスの累計感染者は9月18日時点で約1万3,000人となり、緩やかな増加が続いているが、ロックダウンは解除された。しかし、経済的な苦境に陥った市民により、各地で反政府デモが行われている。6月にスーダン支援のオンライン会合で、日本を含む40カ国と国際機関から総額約18億ドルの支援が決定し(2020年7月2日記事参照)、現金給付プログラムの構築が急がれる。補助金の削減・撤廃の実現に加え、ドナー国や国際機関からさらなる支援が受けられるかが、社会・経済を立て直すカギとなりそうだ。

(井澤壌士)

(スーダン)

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