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新型コロナで増加傾向にあった商業銀行の融資残高、一転して減少

(フィリピン)

マニラ発

2020年09月17日

フィリピン中央銀行(BSP)は9月4日、2020年7月末における商業銀行〔ユニバーサル・バンク(注)〕を含む)の融資残高を発表した。国内の産業向け、家庭消費向けのいずれも、2020年6月までの増加傾向から、減少に転じた。

国内の産業向け融資残高は、前年同期比5.9%増の7兆9,815億2,100万ペソ(約17兆5,593億4,620万円、1ペソ=約2.2円)だったが、前月末に比べると約1.0%減少した。融資先を業種別に見ると、不動産、卸売り・小売り、製造業、電気・ガスなどが多く、この4業種で全体の53.1%を占める。特に不動産業は前年同期比11.5%増と、全体を牽引した。

国内の家庭消費向け融資残高は、前年同期比17.3%増の8,876億1,400万ペソだったが、前月末に比べると約0.9%減少した。クレジットカード、自動車ローンが減少に転じたのに対し、多目的ローンは7月も増加傾向を維持している。

なお、カルロス・ドミンゲス財務長官は9月2日、新型コロナウイルスの影響で銀行の不良債権率が上昇傾向にあるため、金融機関の健全性と流動性を維持する観点から、議会に新型コロナウイルスに対する金融業の強靭(きょうじん)化法案(FIST法案)の早期可決を求めた。FIST法案が施行されると、銀行は特別目的会社を通じて不良資産を外部へ移管でき、移管に際しては諸税の減免などが受けられる。9月9日にBSPが発表したデータでは、7月末の商業銀行の総融資残高に占める総不良債権の比率は2.26%、総資産に占める不良資産比率は1.74%で、それぞれ一貫して増加傾向にある。

(注)商業銀行と投資銀行の機能を備えた銀行。

(石原孝志)

(フィリピン)

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