自動車の特別消費税、低排気量以外は実質引き上げに

(トルコ)

イスタンブール発

2020年09月02日

トルコの8月30日付官報31229号大統領令2912号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、自動車に対する特別消費税率と、特別消費税の計算のベースとなる税抜価格基準が変更された。本変更により、排気量1600㏄未満で自動車価格13万トルコ・リラ(約182万円、1リラ=約14円)までのクラスには減税効果があるものの、それ以外では実質的な増税となる(添付資料表参照)。

8月30日付国営アナドル通信外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、今回の変更によって国庫財務省は、国内で生産される排気量の低い自動車の特別消費税率を引き下げることで、同種の国産自動車の販売を促進させることと、排気量の高い輸入自動車の需要を抑え、輸入を減少させて、経常収支を改善させることが目的としている。

低排気量の自動車に関しては前向きなニュースとなるが、現地紙(8月31日)は「国内市場の大部分の自動車価格は上昇するだろう」と予想する自動車業界の声を伝えている。公認自動車ディーラー協会(OYDER)のムラト・シャフスバロール会長は「トルコで販売される自動車10台のうち6台が輸入車で、また平均価格が13万リラ以上なため、自動車業界全体としては価格の上昇は避けられない」とコメントしている。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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