2020年版中国民営企業の売上高、ファーウェイが5年連続で1位

(中国)

上海発

2020年09月14日

業界団体の中華全国商業連合会は9月10日、「2020中国民営企業上位500社の調査分析報告PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」(以下、報告)を発表した。

同報告では2019年の財務データベースに集計した売上高ランキングを発表している。情報機器大手の華為投資控股(ファーウェイ)が8,588億3,300万元(約12兆8,825億円、1元=約15円)で、5年連続の1位となった。そのほか、総合小売の蘇寧控股集団が6,653億元で2位、コンピュータメーカーの聯想控股(レノボ)は3,892億元で7位、自動車メーカーの浙江吉利控股集団は3,308億元で10位となった。上位500社のうち19社が「フォーチュン・グローバル500」(2020年)にランクインしている。

500社の産業別にみると、製造業は288社、サービス業は164社で、サービス業が前年より7社増えた。500社の総売上高は前年比5.9%増で、純利益も8.1%増となった。

500社のうち、研究開発(R&D)担当者が従業員の3%を超える企業は321社で、10%を超える企業は186社に達した。売上高に占めるR&D費の割合が3%を超える企業は59社、10%を超える企業数も5社に上った。有効特許件数も前年比8.5%増の39万8,215件となった。

多くの企業が「米中貿易摩擦」と「新型コロナ」による影響が大きいと回答

同報告では、対象企業(500社)に米中貿易摩擦などビジネス環境について、アンケート調査を実施した。ビジネス環境上の課題として、「関税引上げによる輸出コストの上昇」(77社)や「輸出減や業務縮小」(71社)、「米国における事業環境の不確実性要素が増加」(58社)(注)などの回答が上位に挙がった。また、「米中貿易摩擦の影響が深刻化していく」と考える企業は30.4%(152社)に上った。

新型コロナウイルスによる影響について、「マイナスの影響を受けた」と答えた企業は96.0%を占め、産業サプライチェーン、資金繰り、輸出業務への影響を懸念していることが明らかになった。

(注)米国に投資を行う企業からの回答。

(劉元森)

(中国)

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