2020年第2四半期のGDP成⻑率、前期比マイナス8.2%

(スイス)

ジュネーブ発

2020年09月03日

スイス連邦経済省経済事務局(SECO)は8⽉27⽇、2020年第2四半期(4~6月)の実質GDP成⻑率を前期⽐マイナス8.2%と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(注、添付資料表参照)。新型コロナウイルス感染症拡大防止のための活動制限措置などにより経済活動は大幅に制限され、第1四半期(1~3月)のマイナス2.5%(改定値)がさらに悪化、1980年の統計開始以降最大の落ち込みを記録した。

需要項目別にみると、活動制限措置による影響を大きく受けて内需が大幅に減少し、個人消費(8.6%減)、設備ソフトウエア投資(11.7%減)が大きく落ち込み、国内最終需要はマイナス7.4%と記録的な減少となった。

産業別にみると、化学・医薬品が売上高を伸ばし、経済情勢の影響を受けやすい機械・金属、精密機器・時計製造などの深刻な打撃を受けた部門を補ったものの、製造業は9.0%減と落ち込んだ。活動制限措置の打撃を最も受けたサービス部門では、宿泊・飲食(54.2%減)、輸送・通信(21.7%減)が急落し、ヘルスケア(8.6%減)とビジネス関連サービス(8.6%減)も減少した。

(注)2020年は国際基準に沿って国民経済計算の包括的な改定(基準改定)が実施される。 1980年第1四半期から2020年第2四半期までのGDP統計値は、2020年9月28日に改定値が公開される。また、今回の統計値はユーロスタットの推奨に基づき、新型コロナウイルス感染症拡大によるゆがみが調整されているが、今後さらに修正される可能性がある。

(⽵原ベナルディス真紀⼦)

(スイス)

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