イスラエル企業、UAE側と観光分野の合意文書に次々署名

(イスラエル、アラブ首長国連邦)

テルアビブ発

2020年09月17日

イスラエル紙「グローブス」の9月15日付の報道によると、イスラエル大手金融機関レウミ銀行が組織したビジネス代表団が9月14、15日にアラブ首長国連邦(UAE)を訪問した。一行にはイズレール航空の最高経営責任者(CEO)ユリ・シルキス氏が参加しており、中東やアジアに40カ所の拠点を有するアブダビの観光・航空関連企業シャープ・グループと、記念式典で合意文書に署名したと報じられている。

シャープ・グループは、スリランカやインドのゴアに向かうイズレール航空のテルアビブ発UAE経由便の給油などの調整業務や、地上でのサービスと宿泊、イズレール航空の座席を活用したUAEへのインバウンドツアーの販売まで、多岐にわたる協力に合意したという。シルキス氏は「可能性は無限大だ。私たちの試算によると、2年以内に100万人を超えるイスラエル人がUAEに、またはUAEを経由して世界各地に出かけていくようになるだろう」と話したという。

また、同報道では、上記の代表団訪問の前週に、報奨旅行やイベントの企画販売を手掛ける企業スピリットのオーナー兼CEOのタリ・ヤティブ氏がUAE企業3社と合意文書に署名したとしている。3社は、ハイクラス旅行を扱う前述のシャープ・グループと、高級ホテルチェーンのフォーシーズンズホテルやザ・リッツ・カールトンなどを手掛けるヘルニカ・グループ、イベント開催を行うダスティンシャイン・アラビアとされる。

イスラエルの主要な祝日であるスコット(仮庵の祭り)でのUAE訪問など、具体的な案件が既に動き始めているという。ヤティブ氏は「UAEは例えるならば、ラスベガスとニューヨークを一緒にして、素晴らしいビーチとミシュランレストランやエンターテインメントを付加したような、全てがそろっている場所だと思う。ただし、誰にでも合うというわけではない。ムスリムの国であり、明確な規範や伝統がある。必ずしもマス向けの滞在先とはならないだろう」と話したようだ。

今後、観光分野で両国のビジネス交流が本格化するが、既にUAEが有しているハイクラスな宿泊インフラやサービスを目当てに、イスラエルの富裕層やビジネス関係者の利用が増えると予想されるため、さらなる市場開拓を狙って参入する事業者が出てくる可能性がある。

(吉田暢)

(イスラエル、アラブ首長国連邦)

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