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河合楽器製作所、EPAやFTA活用で高付加価値ピアノの海外販売後押し

(米国、カナダ、EU、中国、インドネシア、チリ)

米州課

2020年09月15日

ピアノの製造、販売や音楽教室運営などを手掛ける河合楽器製作所(本社:静岡県浜松市)は、経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)などを活用して日本から世界40カ国以上に高付加価値ピアノを輸出する。同社海外統括部の岡田雅裕管理部次長兼物流課長に、EPA、FTAなどの活用状況やそのメリットについて話を聞いた(8月26日)。

河合楽器製作所は、2007年に発効した日チリEPAからEPAの利用を開始した。それ以降、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)や日EU・EPA、日米貿易協定など利用可能な協定は全て利用している。同社はインドネシア、中国にも製造拠点を持ち、第三国間で結ばれた自由貿易協定の利用にも積極的だ。

協定を利用する最大の目的は、関税削減による商品の市場競争力強化だ。カナダ向けに輸出するグランドピアノはTPP11により7%あった関税が撤廃され、EU向けのグランドピアノとアップライトピアノも日EU・ EPAにより4%の関税が撤廃された。米国向けも日米貿易協定が発効し、元々4.7%の関税率が協定発効1年目に1.7%に削減され、2年目には無税になる。岡田氏は「1%程度の削減であれば、手続きのコストを考えて関税を払って輸出することも考えられるが、それ以上の削減であるため、各協定を利用するメリットは大きい」と話す。

TPP11、日EU・EPA、日米貿易協定の利用に当たっては、原産地証明制度で自己申告制度が採用されたことを利点として挙げる。第三者証明制度をとる既存の協定と比べ、書類作成などを内製化でき、手続き全体での負担が減ったという。社内で連携体制を敷き、利用手続きは物流部門が担う一方、原産地証明書の基となる資料は製造部門が作成する。利用する協定が増える中、今後は両部門が一体となって、貿易実務などの知見の共有をより一層図る意向だ。

岡田氏は協定活用の意義について、「自社手作りグランドピアノ『Shigeru Kawai』ブランドはドイツ製を凌駕(りょうが)する品質を誇る。EPAは子会社、ディストリビューターの枠を越えて、海外市場への浸透を後押ししてくれている」と話し、今後もEPAなどを活用し、高付加価値ピアノの海外販売を拡大する戦略を掲げる。

写真 河合楽器製作所のグランドピアノ(同社提供)

河合楽器製作所のグランドピアノ(同社提供)

(甲斐野裕之)

(米国、カナダ、EU、中国、インドネシア、チリ)

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