2019年の対エチオピア貿易は輸出入とも大幅増、2年連続入超

(エチオピア、日本)

アディスアベバ発

2020年08月05日

日本の財務省貿易統計によると、2019年の対エチオピア貿易(通関ベース)は、輸出が前年比80.2%増の8,499万ドル、輸入は同30.6%増の1億3,757万ドルとなった。輸出は大きく増えたが、前年の大幅な減少からの回復途上で、2017年の水準には届いていない。貿易収支は2年連続で日本の入超となった(添付資料表参照)。

輸出は、一般機械や鉄鋼製品の回復が鈍く、全体に占める自動車の割合が増えた。品目別では、貨物自動車(ディーゼル、5トン以下)が約32倍と大きく伸び、5トン超20トン以下の貨物自動車と合わせて全体の約3割を占めた。モーターサイクル(排気量50cc超250cc以下)は前年の6.2倍になったが、台数は3,336台で2017年の水準(3,702台)には届かなかった。鉄・非合金鋼フラットロール(幅600ミリ以上)やショベルカーなども前年から増加しているが、やはり2017年の水準には届いていない。

輸入ではコーヒー豆(非焙煎)が前年から20.8%伸びた。エチオピアは2019年の日本のコーヒー豆の輸入額全体の8.6%を占め、調達先4位だ。輸入品目2位のゴマ(構成比16.8%、前年比88.7%増)は前年に続き大きく伸びた。日本の2019年のゴマ輸入は18万6,000トン。エチオピアは、このうち、7.2%を占め、調達先4位だ。近年、増加基調にある園芸作物では、大型小売店に卸す花束の形での切り花(生鮮、ブーケ用)の輸入が初めてバラ(生鮮)単体での輸入を上回った。

(関隆夫)

(エチオピア、日本)

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