累計感染者数40万人超、緊急事態宣言を8月末まで再延長

(ペルー)

リマ発

2020年08月03日

ペルー政府は、7月31日の大統領令第135-2020-PCM号で、同日に期限を迎える現行の緊急事態宣言を8月1日から8月31日まで延長することを発表した。

また、同措置に伴う、外出規制ないしは、夜間強制外出禁止令(戒厳令)については、国立疫病対策センター(CDC-Perú)による提言に基づき、既存の規制対象9州〔アレキパ、イカ、フニン、ウアヌコ、サン・マルティン、マドレ・デ・ディオス、アンカッシュ(サンタ県、カスマ県、ウアラス県のみ)、カハマルカ(ハエン県、サン・イグナシオ県のみ)、クスコ(ラ・コンベンシオン県のみ)〕の各州のうち、マドレ・デ・ディオス州はタンボパタ県のみが規制対象地域になり、クスコ州にはクスコ県、カハマルカ州にはカハマルカ県が新たに追加された。

また、新たにモケグア州(マリスカル・ニエト県とイロ県のみ)、タクナ州(タクナ県のみ)、プーノ州(サン・ロマン県とプーノ県のみ)、ウアンカベリカ州(ウアンカベリカ県のみ)、アマソナス州(バグア県、コンドルカンキ県、ウツクバンバ県のみ)、アプリマック州(アバンカイ県、アンダウアイラス県のみ)の6州も今回の改正により規制対象地域に指定された(注)。

一方で、ペルー保健省(MINSA)は7月30日の定例発表で、1日当たり最多となる6,809件に上る新たな感染を発表し、累計感染者数は、40万7,492人に達した、と発表した。また、ピラール・マセッティ保健相は、新型コロナウイルス感染症による死亡者数1万9,021件と、MINSAの全国死亡者情報システム(SINADEF)の登録死亡者数4万6,274件との差を疑問視する声について、新型コロナウイルス感染症による死亡か否かを判定する国際基準に基づき検査を行っており、適宜報告していくことを約束した。また、感染者の増加やICUベッド数不足問題についても、経済再開計画により外出規制が多くの地域で解除されたことによる影響が大きい事を示唆。引き続き、国民に対して感染予防策を講じることを訴えた。

(注)外出規制(食品購入、銀行手続き、医療機関における治療は除外)および戒厳令(午後8時から翌午前4時)に変更はない。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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