米ジョージア州、ドイツの自動車部品メーカーがEV用工場の建設を発表

(米国、ドイツ、韓国)

アトランタ発

2020年08月05日

ドイツの自動車部品メーカーのゲディアは7月24日、米ジョージア州ウィットフィールド郡に電気自動車(EV)向け自動車部品の製造工場を建設することを発表した。投資額は8,500万ドル、雇用数は200人となる見込みで、2020年内に建設が開始され、2021年第3四半期に操業が予定されている。ジョージア州の新工場は、同社にとってミシガン州に続いて米国で2つ目の生産拠点となり、新工場では最先端の熱間プレス、プレス焼戻しおよび自動溶接技術を用いて、アトランタに北米本社を置くメルセデス・ベンツの新型EV向けの部品を生産する見込みと報じられている(「アトランタ・ビジネス・クロニクル」紙電子版7月29日)。

ジョージア州は大学や研修機関と連携してEV分野での人材育成を強化しながら、関連サプライヤーの誘致に力を入れている。

ゲディアの進出発表にあたり、ジョージア州のブライアン・ケンプ州知事は、「わが州は製造、物流、労働力育成においてナショナルリーダーであり、成長するわが州のEVエコシステムにゲディアが参加することで、同社の期待に応えることができるだろう」と自信を示した。

韓国リチウムイオン電池企業による大規模投資も

同州では海外EV部品サプライヤーによる進出・投資が続いている。ゲディアのほかにも、韓国のSKグループ傘下でEV向けのリチウムイオン電池の製造を行うSKイノベーションが、ジョージア州ジャクソン郡にて16億7,000万ドルの投資を行い2019年3月から第1工場の建設を進めている。さらに、2020年6月には第2工場に対して9億4,000万ドルの追加投資と600人の追加雇用を行うことを発表した。同社による投資総額は26億ドルに上り、ジョージア州として最大規模の経済開発プロジェクトとなる。2つの工場が完成する2023年には、欧州系、韓国系完成車メーカーなどのEV年間31万台分のリチウムイオン電池の生産能力を有する見込みだ。

(石田励示)

(米国、ドイツ、韓国)

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