オランダ、欧州域外の日本を含む15カ国からの入国制限を解除
(オランダ)
アムステルダム発
2020年07月06日
オランダ政府は6月30日、欧州〔EU、EFTA(注1)、英国〕域外の日本を含む15カ国からの入国制限を7月1日から解除すると発表した。対象国は、アルジェリア、オーストラリア、カナダ、ジョージア、日本、モンテネグロ、モロッコ、ニュージーランド、ルワンダ、セルビア、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイ、中国。ただし、中国は相互主義に基づく措置をとることが条件。同30日のEU理事会による欧州域外15カ国からの入国制限解除勧告(2020年7月1日記事参照)を受けたもので、入域制限の解除対象者は、国籍ベースではなく居住ベースで決定される。なお、日本を含む対象国から入国する場合、自宅隔離措置は求められていないが、健康申告書(Health Screening Form)の提示は求められる。
入国制限を解除する対象国のリストは2週間ごとに見直され、必要があれば迅速に見直されることもある。新規感染者数が10万人当たり19人に近いか、もしくはそれ以下であることが基準(注2)で、接触状況の追跡に対する取り組みや感染テストの実施回数なども考慮される。
入国制限は、以下のカテゴリーの人には適用されない。
- EU市民、英国民およびその家族
- ノルウェー、アイスランド、スイス、リヒテンシュタイン、サンマリノ、モナコ、バチカン市国、アンドラの国民およびその家族
- 指令2003/109/EC(長期居住者指令)に基づいて居住カードまたは居住許可を保持している第三国国民
- 他のEU指令または加盟国の国内法に基づいて居住権を得ている第三国国民
- 一時滞在許可証(MVV)を含む長期滞在ビザの所持者
また、上記カテゴリーに該当しない場合でも、以下の者は入国制限が免除される。今回新たに、高度技能移民などが加わった。遠隔地からの業務が困難な場合や、延期することができない業務などが条件。
- 医療従事者
- 国境を越える通勤者
- 輸送、漁業、エネルギー部門の従事者など
- 外交官
- 軍人
- 国際および人道団体の職員
- 家族を訪問する相応の理由を持つ者(重篤状態にある家族の訪問、葬儀への出席など)
- オランダまたは別のシェンゲン協定国を経由して第三国に渡航するトランジットの乗客
- 国際的な保護が必要な者
- 人道上の理由を認められた者
- 船員証書を所有する船員
- 学生
- 高度技能移民
(注1)スイス、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン
(注2)直近14日間の10万人当たりの新規感染数がEU平均に近いこと、もしくはそれを下回っていること。
(高橋由篤)
(オランダ)
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