米フロリダ州で新規感染者数1万人超、自治体ではマスク着用や罰則を定める動きが加速

(米国)

アトランタ発

2020年07月03日

米フロリダ州では、7月1日の新規感染者数が1万109人を記録した。同州では6月23日以降、1日の新規感染者数が5,000人を超える状況が連日続いており、直近のテスト結果では陽性率が約20%を記録したと報じられている(「サン・センチネル」紙電子版7月2日)。

州全体では、6月26日からアルコール飲料の売り上げが全体の50%を上回るバーなどの店舗を対象に、店内でのアルコール飲料の提供を一時的に制限している(注1)が、感染者数の多い地域では、独立記念日の週末を前にして各自治体で感染防止措置が強化されている。

感染者数が州内最多のマイアミ・デイド郡および2番目に多いブロワード郡では、7月2日からフェイスカバーの着用を屋内に加えて屋外においても、義務付けた(注2)。マイアミ・デイド郡では違反者に対して500ドルの罰金および180日の禁錮刑のいずれかまたは双方を科すとしている。また、両郡では深夜の店内飲食の提供が禁止されている。

マイアミ市では7月1日に、マイアミ・デイド郡や市の定めるガイドラインに従わない事業者に対して、初回違反は10日間、2回目は15日間、3回目は30日間の操業停止処分を科し、加えて3回目は経営者が逮捕される可能性があると発表した。

共和党全国大会の開催が予定されているジャクソンビル市でもマスク着用が義務付け

8月24~27日に予定されている共和党全国大会の開催地となっているジャクソンビル市も6月29日に、公共の屋内施設や屋外でも社会的距離が確保できない場所においてマスク着用を義務付けると発表した。期間は明示されていないが、仮に発令が継続する場合には共和党全国大会の会場もその対象となることが見込まれる。

ペンス副大統領も7月2日のロン・デサンティス州知事との共同記者会見の場にて、特に若者に対してマスクの着用を要請したことが報じられている(「サン・センチネル」紙電子版7月2日)。

(注1)未開封状態のアルコール飲料の持ち帰り販売は可能。レストランではアルコール飲料の売上げが全体の50%以下である限り、引き続き店内提供が可能。

(注2)健康上の理由でフェイスカバーの着用が困難な人や、ランニングなどの激しい運動中、2歳未満の子供などは除く。

(石田励示)

(米国)

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