感染拡大が終息しつつある上海で大規模展示会が開催される

(中国)

上海発

2020年07月14日

6月27~29日にかけて、感染拡大が終息しつつある上海市では、新型コロナウイルス発生後初の大規模展示会「SEMICON CHINA」が開催された。展示会場に入る際には健康コードの提示と検温が求められ、会場内ではマスクの着用が必須だったほか、各ホールの消毒スポットに消毒液が置かれ、入念な感染対策が行われた。日本企業を含め海外企業の出展も多く見られたが、渡航規制の影響もあり、中国国内の人員で対応するケースが多かった。

中国と各国間の渡航規制や北京市内で発生した集団感染により一部の地域が中高リスク地域(注)に指定されたため、主催者であるアジート・マノチャ国際半導体製造装置材料協会(SEMI)会長をはじめ、登壇者の多くが来場せずにビデオメッセージ形式で発表を行った。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は出展ブースにオンライン商談設備を設置するなど、新型コロナウイルス対策を常態とする中での新たな取り組みを行った。

商務部、公安部、衛生健康委員会は7月3日、「新型コロナウイルス対策が常態化する中での展示会活動に関する指導意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、指導意見)を発表した。指導意見では展示活動の全ての参加者(展示会場運営企業、展示主催者、出展企業、サービス提供事業者、来場者、現場スタッフなど)は、常に感染拡大防止と管理を強化し、包括的かつ全面的に予防と管理を実施し、展示会の主催者は、防疫に対し主体的な責任を負うとしている。また、原則、中・高リスク地域では当面展示会を開催しないとしている。

写真 会場入り口での健康コードの確認(ジェトロ撮影)

会場入り口での健康コードの確認(ジェトロ撮影)

写真 KOTRAのオンライン商談設備(ジェトロ撮影)

KOTRAのオンライン商談設備(ジェトロ撮影)

写真 日本企業の出展風景(ジェトロ撮影)

日本企業の出展風景(ジェトロ撮影)

(注)国務院の指導意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づき、域内での感染拡大を防止、域外への感染拡大を防止し、厳格な管理を必要とする地域を「高」リスク地域、感染状況に基づき、操業再開や生活を徐々に回復させる地域。また域外からの輸入症例を防ぎ、域内での感染拡大を防止し、できるだけ早く操業再開や生活を回復させる地域を「中」リスク地域と定義。

(高橋大輔)

(中国)

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