韓国政府、廃プラスチックの輸入制限を告示

(韓国)

ソウル発

2020年07月01日

韓国の環境部は6月29日、廃プラスチック4品目(PET、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン)の輸入制限を含む「国内廃棄物リサイクル促進に向けた輸入制限対象品目の告示」を6月30日から施行すると発表した。

今回の輸入制限告示は、輸入過多の廃プラスチック品目の輸入制限により在庫の需給調整を行うとともに、汚染された低級廃プラスチックの輸入による環境汚染防止を目的としている。韓国の年間廃プラスチック(4品目)の輸入量は 2016年の3万3,000トンから急増し、2017年4万トン、2018年12万トン、2019年には14万4,000トンとなった。

韓国国内における廃棄物の輸入許可・届け出が制限される一方で、汚染されていないフレークやペレットなど、輸入申告対象でない再生原料は輸入制限対象品目から除外される。また、輸入制限の対象であっても、既に輸入許可・申告が受理された品目については、従来どおり輸入が可能だ。韓国国内での調達が難しく、やむを得ず輸入する場合には、地方環境庁長が在庫状況および再利用市場の状況などを総合的に考慮し、例外的に輸入を許可する予定だ。

一方、同部は韓国からの廃棄物不法輸出を防止する改善策として、(1)廃棄物の輸出入に関する保証・保険への加入の義務化、(2)通関前の現場検査強化のための輸出入安全管理センターの指定など、輸出廃棄物に対する管理強化の方針を示した。

(当間正明)

(韓国)

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