夜間外出禁止令は延長も7月1日から州間移動解禁、航空便は再開未定

(ナイジェリア)

ラゴス発

2020年07月02日

ムハンマド・ブハリ大統領直轄の「COVID-19タスクフォース」は6月29日、州をまたぐ移動を7月1日から解禁する(夜間外出禁止時間帯を除く)と発表した。全国において6月2日から実施されていた午後10時~翌朝午前4時の夜間外出禁止令(2020年6月4日記事参照)は7月27日まで延長された。学校は入試の準備をする最終学年を除き7月27日まで閉鎖される。

3月27日から運休している航空便国内線は6月21日から再開される予定だったが、6月30日時点では「準備が整い次第再開」と見送られ、再開日は未定のままだ。

国内全空港の旅客便が休止されてから約3カ月が経過し、現地報道などでは航空業界の損失額は約1,800億ナイラ(約504億円、1ナイラ=約0.28円)と見積もられている。現地報道によれば、ハディ・スィリカ航空相は、国内航空業界を支援するため、賃金補助、低金利の長期融資、空港使用料免除などに270億ナイラを投じると約束している。

国内最大手のエアピース航空は、国内線の再開に備えて6月24日に25機をアブジャやポートハーコート、ラゴスで無乗客により試験飛行したと発表した。機体や乗員、地上職員のコンディションや体制を確認し、準備が整っていることをアピールした。

ナイジェリア疾病管理センター(NCDC)によると、ナイジェリア国内の累計感染者数は、6月30日時点で2万5,133人(うちラゴス1万310人)。1日当たりの感染者数を週ごとに比較した場合、5月第1週では平均263人(うちラゴス105人)、5月第4週は平均328人(うちラゴス205人)、6月第4週は平均582人(うちラゴス231人)となり、感染者数拡大のペースは加速している。

(西澤成世)

(ナイジェリア)

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