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UAEでフェーズ3のワクチン臨床試験を開始

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2020年07月22日

アラブ首長国連邦(UAE)で第III相(フェーズ3)の新型コロナウイルス不活化ワクチン臨床試験が開始された、と7月16日付で国営エミレーツ通信社(WAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが報じた。

同日にアブダビ保健局のアブドゥッラー・ビン・モハメド・アル=ハメド会長に最初の接種を行ったことを皮切りに、被験者の募集受け付けを開始。現地紙によると、アブダビ政府広報局が18日に、募集開始から24時間で5,000人以上の被験ボランティアの登録があったと発表した(「ザ・ナショナル」紙7月18日)。向こう3カ月から6カ月間、1万5,000人を対象に試験を行っていく計画で、UAEのアブダビとアル・アインの2都市に居住する18歳から60歳までの全ての国籍の人(妊婦や持病を持つ人を除く)を対象に、専用ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにて受け付けている。

今回のワクチン臨床試験は、中国の国営企業「中国医薬集団(シノファーム)」傘下の「中国生物技術(CNBG)」と、アブダビの人工知能(AI)・クラウドコンピューティング関連企業「グループ42」がアブダビ保健局の監督の下で実施する。既にCNBGがフェーズ1と2の試験を中国で終了し、重篤な副作用が出ず、高レベルの抗体が確認されたと報道されている。続く今回のフェーズ3は、商業生産のための最後の段階として、多数の被験者に対して臨床試験を行うもの。実施場所としてUAEが選ばれた理由については「200以上の国籍の人が住み、複数のエスニックグループにおける影響が観察できるため」と報じられている(「ザ・ナショナル」紙7月18日)。試験は2種類のワクチン株と1つの偽薬を用い、被験者に3週間の間隔をあけて2回接種、経過を観察する。上述の両都市のアブダビ医療サービス会社(SEHA)が運営する5つの公立病院で試験・モニタリングを行っていく。

UAEは建国50周年に向けた国家開発目標「UAEビジョン 2021」で、成長戦略の柱となる6分野の1つとして医療分野を掲げ、その振興に取り組んでいる(ジェトロ「UAE における医療ヘルスケア産業の現状と展望PDFファイル(1.4MB)」)。数々の「世界一」で話題を集めてきたUAEだが、世界各地で新型コロナウイルスのワクチン開発競争が行われている中で、今後の動向が注目される。

(田辺直紀)

(アラブ首長国連邦)

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