6月の乗用車新車登録台数、前年同月比1.2％増、移動制限緩和でプラスの伸び回復

フランス自動車工業会（CCFA）の7月1日付の発表によると、6月の乗用車新車登録台数は23万3,820台ととなり、前年同月比1.2％増とプラスの伸びを取り戻した。1～6月期の新車登録台数は71万5,804台で、前年同期比38.6％減少した。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う3月17日からの移動制限で、3月の新車登録台数は前年同月比72.2％減の6万2,668台、4月は同88.8％減の2万997台と急減したが、制限緩和が始まった5月は同50.3％減の9万6,310台まで持ち直していた。

6月は特に低公害車の売れ行きが好調で、データ調査会社AAA DATAの7月1日付のコミュニケによると、6月の電気自動車の新車登録台数は1万3,726台（2019年6月は4,497台）、ハイブリッド車は2万8,083台（2019年6月は1万1,328台）と両者ともに拡大した。ハイブリッド車が新車市場に占める割合は12％と前年6月の5％から倍増した。

政府が6月1日に拡充した自動車購入支援措置（2020年6月18日記事参照）が購買意欲を後押ししているもよう。AAA DATAによると、2020年１～2月の電気自動車の新車登録台数は月当たり約1万台、ハイブリッド車は1月が1万5,259台、2月が1万7,878台だった。6月に入って低公害車を求める消費者の傾向が強まった。これを裏付けるように、ガソリン車、ディーゼル車の6月の新車登録台数は、前者が前年同月比11％減の12万2,089台、後者が同14％減の6万7,041台と、ともに減少している。

なお、6月の小型商用車の新車登録台数は前年同月比7.7％増の5万2,017台、大型トラックなど産業用自動車の新車登録台数は同34.7％減の4,644台だった。

中古車販売台数（推定）は移動制限で3月に前年同月比34.1％減の33万4,881台、4月に77.1％減の11万5,424台と落ち込んだ後、制限が緩和された5月は33.6％減の32万989台、6月は29.1％増の59万5,942台と急速に回復した。

（山崎あき）