入国規制・手続きが厳格化、入国時のPCR検査手数料なども新たに設定

(カンボジア)

プノンペン発

2020年06月15日

カンボジア政府は6月8日、入国する渡航者に対し、規制や手続きの厳格化を実施すると発表した。厳格化されたポイントは以下のとおり。

  1. 5月20日以降、入国者は入国時にPCR検査を受け、同一フライトの乗客が全員陰性であっても、自宅やホテルで14日間の自主隔離を求められていたが、新たに追加措置として、同隔離期間中のカンボジアからの出国を禁止。なお、同一フライトの乗客に1人でも陽性がいた場合は、政府指定施設で14日間の隔離が求められる。
  2. 入国時に求められる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)陰性証明書は従来、渡航の72時間前以内に発行されたものとしていたが(2020年4月1日記事参照)、入国の72時間以内に発行されたものに限ると変更。
  3. 入国時に求められる保険証書は従来、保険金額が5万ドル以上としていたが、カンボジアでの滞在期間をカバーし、なおかつ治療費の保険金額が5万ドル以上とする要件に変更。
  4. 入国時のPCR検査や隔離諸費用について、日本人を含む外国人に係る手数料を設定。経済財政省がMoEF No.4898にて通達した。PCR検査に係る検査費、指定施設への移動費、宿泊費などで、詳細は在カンボジア日本大使館のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照のこと。

カンボジアは、6月10日現在126人の感染が確認され、うち123人が完治している。ここ1カ月間の新規感染者合計4人は全て国外からの入国者で、水際対策を強化したものと思われる。一方、産業界からは、急な入国規制・手続きの厳格化や有料化は、海外からのビジネス客の渡航、新規事業検討を躊躇させるのではないかと懸念する声も聞かれる。

(脇坂敬久)

(カンボジア)

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