カザフスタン政府、トルコとの経済再開に向け始動

(カザフスタン、トルコ)

タシケント発

2020年06月03日

カザフスタンのベイブト・アタンクロフ産業インフラ発展相とトルコのアディル・カライスマイロル運輸インフラ相の間で、新型コロナウイルス感染症の影響で停止した両国間の経済活動の再開に向けて対話が続いている。

4月28日に行われたテレビ会議では、トルコ入国時にカザフスタン人を含む外国人ドライバーが課される14日間の検疫隔離を、72時間以内(不測の事態の際には最大24時間延長可)の出国を条件として免除することなどが話し合われた(カザフスタン産業インフラ発展省ウェブサイト4月28日)。5月23日の会議では2020年第1四半期のカザフスタン・トルコ間の貨物輸送の実績について報告が行われたほか、3月21日から停止されている両国の航空旅客運輸を6月下旬に再開する方向で検討することが合意されている。

新型コロナウイルスの感染の影響が顕著となる前の第1四半期(1~3月)の2国間の物流は23万9,000トン(前年同期比10%増)。うち、陸運貨物量は6万5,200トン(同42%増)で、カスピ海横断国際ルート(TMTM)では前年同期比2倍の7,400TEU(20フィートコンテナ換算)に増えている(産業インフラ発展省ウェブサイト5月22日)。

両国は今後も経済関係を強化する意向で、5月25日にはカザフスタンのカシムマジョルト・トカエフ大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談をおこない、相互貿易の発展と共同投資プロジェクト活発化を目指していくことを確認した。電話会談の席上、トカエフ大統領はエルドアン大統領をカザフスタンに招待する意向を明らかにしている(大統領府ウェブサイト5月25日)。

(増島繁延)

(カザフスタン、トルコ)

ビジネス短信 d62d81933f91e7e6