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米FDA、農産物安全規則の適格者要件の緩和措置を発表、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて

(米国)

農林水産・食品課

2020年06月05日

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、米国食品医薬品局(FDA)は5月22日、米国食品安全強化法(FSMA)の農産物安全規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(21CFR part112)の適用が一部緩和される「適格者」の要件について、柔軟性を認めるガイダンスを公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

適格者と認められた農家には、多岐にわたる農産物安全規則の基準(注1)のうち、一部の基準のみ順守すればよいというメリットがあるが、要件を満たすためには、一定の割合の農産物を近隣の飲食店や小売店などに販売しなくてはならない。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのレストランや小売店が営業を中止または大幅に営業を縮小した結果、農家は既存の販売先を失う事態に陥っている。これまで売り上げの大半を近隣の販売先に依存してきた農場も、新たな販売先を開拓する必要に迫られているが、結果として次年度の適格者要件〔以下(1)(2)で詳述)を満たせなくなる可能性が出てきた。このため、FDAは、適格者要件の緩和により、該当農場が適格者の資格を維持しつつ、既存の近隣の販売先に限らず、新たな食品販売先も確保できるよう促すことで、食品廃棄物や食糧不足も減らせるとしている。

米国で消費される農産物を生産する農家は、原則、農産物安全規則の全ての基準への対応が必要だが、以下の両要件を満たす農場は、適格者として一部基準への対応が免除され、修正基準が適用されている(注2)。

(1)適用暦年の前年までの直近3年間に、当該農場から適格最終利用者[特定の消費者や近隣の飲食店・小売店(注3)]に直接販売された食品の年間平均売上高が、当該農場から適格最終利用者以外の全ての購買者に販売された食品の年間平均売上額を上回った場合。

(2)適用暦年の前年までの直近3年間に、当該農場から販売された全ての食品平均年間売上高が、インフレ調整後、50万ドル未満だった場合。

今回発表された措置では、上記(1)の要件が緩和され、次の要件を満たせば、引き続き適格者としての資格があるとみなされる。

過去3年間(2017~2019年)の売上高に基づいて2020年に適格者と判定され、修正基準の適用を受けている農場は、平均年間売上高要件(50万ドル未満)を満たしていれば、2020年の適格最終利用者向け以外の販売割合にかかわらず、2021年は引き続き適格対象とみなされる。また、2020年の前年までの直近3年分の売り上げ実績がない農場や、2020年に生産を開始した農場も、指定の条件を満たせば、適格者と認められる。

同措置は、新型コロナウイルスによる公衆衛生上の緊急事態が発令された暦年に適用され、同緊急事態が解除されるまで有効とされている。

(注1)農産物安全規則の基準:サブパートA(総則)、B(一般要件)、C(従業員の資格および訓練)、D(健康および衛生に関する基準)、E(農業用水に関する基準)、F(動物由来の生物学的土壌改良剤およびし尿に関する基準)、I(家畜および野生動物に関する基準)、K(生産・収穫・梱包・保管活動に関する基準)、L(装置、道具、建物、衛生に関する基準)、M(スプラウトに関する基準)、N(分析方法)、O(記録要件)、P(特例的取り扱い)、Q(法令の順守および励行)、R(適格免除の取り消し)。

(注2)「適格者」に該当する農場は、サブパートA(総則)、O(記録要件)、Q(法令の順守および励行)、およびR(適格免除の取り消し)を順守した上で、農場の名称・所在地を食品包装ラベルまたは販売時に明示することが求められている。

(注3)食品安全規則(21CFR Part112.3(c))に定義される消費者、または近隣(同州内または農場所在地の半径275マイル以内に所在)の飲食店・食品小売店

(高松晃子)

(米国)

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