ジェトロがモルドバの投資環境ウェビナーとオンライン商談会を開催

(モルドバ)

ブカレスト発

2020年06月04日

ジェトロは5月21~22日にモルドバの投資環境を説明するウェビナーとオンラインによる商談会を実施した。「コロナ禍」によりオンサイトでのイベント開催が困難となる中での日本企業とモルドバ企業との間のビジネス交流の継続が目的。ジェトロとモルドバ中小企業育成機構(ODIMM)の共催による初めてのオンライン事業で、関係者を含む84人が参加した。

第1部のウェビナーではモルドバのセルジュ・ライレアン経済インフラ相と同省の次官2人が冒頭あいさつとプレゼンテーションを行ったほか、モルドバ投資庁やトルコ系ガガウズ人が大多数を占めるガガウズ自治区の投資促進機関がスピーカーとして登壇した。近隣諸国との自由貿易協定(FTA)締結状況や経済自由区(FEZ)、工業団地の情報のほか、前年に首都キシナウに完成した国内最大のITパークの紹介やIT企業への税制優遇策などモルドバの投資環境を説明した。質疑応答ではモルドバの労働市場やコロナ禍で打撃を受けた経済の再興に向けた政策に関して活発な意見交換が行われた。

第2部の商談会では日本側から2日間で17社24人、モルドバ側からは50社が参加して70件の商談が行われた。今回のオンライン商談会では従来型のオンサイトでの対面商談会と比べ、在欧企業中心ではなく日本からの企業参加が多くみられた点が特徴的だった。また、秋田や宮崎など日本の地方都市から直接オンラインで参加する企業も見られた。

商談会参加者からは「当社が期待した以上に自社ニーズにマッチした企業と商談ができた」「コロナ禍におけるオンライン商談会は多くの日系企業がこれまで目を向けるチャンスがなかったモルドバのような小国での新たなビジネスチャンスを模索する契機として大きな可能性を秘めている」といった声が聞かれた一方、「先方の接続環境が不良で商談が困難なケースがあった」など、オンライン事業ならではの課題も浮き彫りになった。

(森あゆみ)

(モルドバ)

ビジネス短信 c268ccad9ede100d