バイエルン州が「水素戦略」を発表

(ドイツ)

ミュンヘン発

2020年06月05日

バイエルン州経済・開発・エネルギー省は5月29日、「バイエルン水素戦略」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。市場拡大が見込まれる水素技術について、州として戦略的に研究・開発、インフラ・ネットワーク構築などを進める道筋を明らかにしたものだ。

同戦略では、水素関連市場が今後拡大し、例えば、ドイツ企業が水電解装置と燃料電池セルで見込める付加価値は、2030年に約100億ユーロ、2050年に320億ユーロまで伸びるという調査結果を紹介し、水素技術への期待を示している。

また、バイエルン州の既存の産業構造を分析し、州内には機械、産業機器、自動車・同部品分野を中心に企業の集積があり、これら企業が有する技術を、水素の製造、輸送分野などで活用できるとしている。

フーベルト・アイバンガー・バイエルン州経済・開発・エネルギー相は、「『メード・イン・バイエルン』は水素分野の高品質の証となるべき」と表現した。バイエルン州は水素市場で使われる技術・製品の提供に注力するとの立ち位置を明確にしている。

同戦略では具体的な方策として、(1)研究・開発の推進(特にコスト削減)、(2)研究・実証施設の設置、(3)インフラ整備、(4)州内におけるモデルプロジェクトの推進、などを挙げた。インフラ整備では、水素充填ステーションを2023年までに100カ所とする目標を掲げた(2020年5月29日現在は17カ所)。

バイエルン州は2019年9月、ニュルンベルクにバイエルン水素センターを設立し、同時に、BMW、アウディ、シーメンス、リンデなどの州内企業やフラウンホーファー研究所などから成る「バイエルン水素コンソーシアム」を結成した。同センターとコンソーシアムは今後、今回の「バイエルン水素戦略」を受けて、2025年までの具体的計画を盛り込んだロードマップを策定する。

(高塚一)

(ドイツ)

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