米ジョージア州でバーなどの再開許可、フロリダ州では大型遊園地に再開の動き、南東部州の経済再開状況

(米国)

アトランタ発

2020年06月01日

米国の南東部では、社会的距離を保つことが難しいビジネスやサービスでも一部再開の見通しが立つなど、経済活動のさらなる再開が進んでいる。

ジョージア州では、ブライアン・ケンプ州知事が5月28日、州の非常事態宣言を7月12日まで延長する一方で、6月1日からバーやナイトクラブの再開を許可することを発表した。バー、ナイトクラブは店内客数を25人以下あるいは最大収容人数の35%以下、1グループの人数を6人以下とするなど、39項目の規則に従うことを条件としている。ケンプ州知事は同じく6月1日から集会の人数制限を10人から25人までに緩和し、夏季学校の開校、スポーツチームの練習再開などを許可することも併せて発表している。

一方、アトランタ市のケイシャ・ボトムス市長は5月27日、同市が推奨する5段階の経済再開プランの第2段階に入ることを発表したが、第2段階では飲食店の持ち帰りやカーブサイドピックアップのみに言及しており、州の発令との乖離が生じている。小売店の店内営業やバー、ナイトクラブの再開は含まれていない。

フロリダ州では、大型遊園地が再開に向けて動き出した。ユニバーサル・スタジオ・フロリダは5月22日、一部施設を6月5日から再開することを発表した。全ての来場客に対して、マスクの着用と入場時の検温、アトラクション乗車時の手の消毒などを義務付ける。シー・ワールドは6月10日から、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートも7月11日からの再開に向けて、州政府、オレンジ郡からの承認を得た。テネシー州、サウスカロライナ州でも、5月22日から遊園地や動物園、美術館などの再開が許可されている。

その他、テネシー州では、5月22日から飲食店、小売店における店内客数の制限を撤廃した(注)ほか、野球やゴルフなど接触のないスポーツの再開も許可している。アラバマ州では、6月1日から学校の再開を許可する予定だ。

(注)社会的距離を保つ条件は継続。都市部6郡(シェルビー郡、マディソン郡、デービッドソン郡、ハミルトン郡、ノックス郡、サリバン郡)については、各郡個別の再開プランに従うこととしており、州都ナッシュビル市では、飲食店、小売店ともに店内客数を最大収容人数の50%以下とする制限を課している。

(石田励示)

(米国)

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