広東省、20の支柱・新興産業クラスター育成に向けた政策を発表
(中国)
広州発
2020年06月09日
広東省政府は5月20日、「戦略的な支柱産業と新興産業の産業クラスター育成・発展に関する意見」(以下、意見)を発表した。電子情報や自動車などの「10大支柱産業」、および半導体・集積回路などの「10大新興産業」を集積・育成し、2025年までに世界で競争力を持つ産業クラスターへと発展させることを目指している(添付資料表参照)。
広東省は改革開放以降、中国全体の経済発展をリードしてきた一方、コア技術では海外への依存度が高い、高付加価値製品の供給が少ない、サプライチェーンが不安定であるなどの課題も多く抱えている。これらの課題の解決に向けて、意見は産業クラスターの形成を促進する狙いがある。
意見では以下の5点を発展目標として挙げている。
- 現代化産業システムを改善する。各産業の年間営業収入について、支柱産業では省の経済成長率とほぼ同じ伸び率で成長させるとともに、新興産業では10%以上の成長を維持する。
- サプライサイドの構造改革を深化させる。産業クラスターの技術、人材、資本、土地などの資源配置を最適化させ、産業集積に必要な技術と人材のサポートシステムを形成する。
- 産業構造を最適化する。川上から川下までのサプライチェーンの相互連携をさらに緊密化させ、国際的に先進的な産業クラスターを形成し、グローバル・バリュー・チェーンとの融合を深化させる。
- イノベーション能力を増強させる。世界のイノベーション資源を集結し、コア技術分野が脆弱というボトルネックを解決する。
- 品質の向上、ブランド化、標準化の推進を行う。主要集積産業の製品品質を国際的に先進的な水準へと引き上げるとともに、世界一流の企業ブランドを育成する。一部の有力産業の業界標準を世界標準とする。
今後、広東省政府の関係部門は、産業ごとに産業クラスター育成に向けたロードマップを発表する予定としている。
(盧真)
(中国)
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