税関のデジタル化を推進、機能強化し不正な通関や取引の削減目指す

(ウズベキスタン)

タシケント発

2020年06月16日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は6月5日、大統領令第6005号「国家税関当局の組織活動の改善、税関行政の改革について」に署名した。デジタル・IT技術を活用して「ペーパーレス・電子税関」を実現し、模倣品の流入防止、汚職や不正外貨取引などの削減を目指す。

大統領令には「2020~2023年までの『ロードマップ』」が付属し、a.法律の改正、b.最適化された制度的基礎、c.IT技術を活用した透明性・効率性の向上、d.税関組織の効率向上、e.模倣品対策、f.人材育成、g.国際協力の7つの項目で、それぞれの施策の詳細と実施機関、期間を明記している。主なものでは、1.通関申告書作成の必要日数を3日から1日に削減、2.保証・担保を条件とし通関手続中の貨物蔵置を免除、3.保税地域で可能な加工行為の見直し(拡大)、4.税関検査のリスク管理システム〔複数の基準から開封検査を行う貨物を人の恣意(しい)を介さずに特定〕の導入、5.「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定」(1994年4月署名)への加盟、6.貨物情報の把握に関する関係外国機関との情報共有、7.保税倉庫所有者の権利・責任・義務の明確化、8.貨物・輸送機器の事前申請制度の改善、9.税関と輸出入業者間の紛争発生を最小化する裁判前の調停制度の導入、10.AEO(認定事業者)制度(注1)の改善、11.WCO(世界税関機構)「改正京都規約(税関手続きの簡易化及び調和に関する国際規約)」への加盟などが記されている。

このほか、鉄道輸送事業者に対し、8月1日から国内での保税コンテナ・ワゴンの所在地の情報をリアルタイムに税関に提供し、税関のシステムとリンクさせ、9月1日までに国境の税関検査所に情報システム「ワン・ウインドー」を導入する予定としている。

大統領令第6005号は税関当局に対し、広範な税務立ち入りと経理書類・第1次書類への検査権を付与する。今回改編・新設される「模倣品対策・税関監査総局」は主として税関申告の適正性を検査・担保し、「グレー通関」(注2)などの不正通関を取り締まる。「対外経済活動・税関検査非関税規制管理局」は国境の税関審査場での衛生検疫、植物検疫管理、獣医監督などの全体的な調整を担当することとなる。

(注1)貨物のセキュリティー管理と法令順守の体制が整備されていると認定された事業者に対し、税関手続きの緩和・簡素化策を提供する制度。

(注2)輸入する製品の価格を不当に安く記載し、関税などの支払いを免れようとすること。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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