アルゼンチン政府、債務再編交渉を6月19日までさらに延長
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2020年06月15日
アルゼンチン政府は6月12日、決議266/2020号を公布し、最大688億ドルにおよぶ債務再編交渉の期限をさらに7日間延長し、6月19日までとすることを発表した。交渉期限の延長は、今回で4回目となる。政府と債権者側では引き続き交渉を続けており、交渉内容について歩み寄りつつある。6月14日付現地「テラム」紙によれば、アルベルト・フェルナンデス大統領は、「アルゼンチン側は債権者の主張も満たす提案をするために多大な努力をしている」と述べている。
両者間における債務再編交渉は、4月21日の政令391/2020号の公布をもって開始し、交渉期限を5月10日(決議221/2020号)、5月22日(決議243/2020号)、6月2日(決議266/2020号)と延長してきた。その間、5月22日には、アルゼンチン政府が5億300万ドルの利払いを行わなかったことによる債務不履行(デフォルト)に陥った。
6月12日付現地「アンビト」紙によれば、政府と債権者は引き続き秘密保持契約を結んだ上での交渉を続けており、現状では、交渉は16日まで続くとされている。両者間では、利払いの猶予期間を2年、62%未満の利払いカット、平均で5%の元本カットに短縮するなどについては認識を共有していると伝えられている。今回の決議266/2020号によれば、6月22日に債権者側が政府案を受け入れたかどうかについての結果を発表し、25日に新たな債券への交換が実行されるスケジュールが組まれている。
(紀井寿雄)
(アルゼンチン)
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