議会選挙で与党のセルビア進歩党が大勝

(セルビア)

ウィーン発

2020年06月26日

6月21日に実施されたセルビア議会(定数250)選挙で、アレクサンダル・ブチッチ大統領率いる中道右派・与党の「セルビア進歩党(SNS)」が、60%を超える得票率で勝利する見通しで、今後の政権運営を盤石なものにした(添付資料表参照)。

3月5日に公示されたセルビア議会選挙は、当初、4月26日に投票が行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により非常事態宣言が出されたため、予定より約2カ月遅れで実施された。また、「コロナ禍」の中、欧州で最初の国政選挙でもあった。

今回の選挙は、好調な経済成長が続き、雇用情勢も改善する中、当初にSNSが勝利することが予想されていた。しかし、非常事態宣言に伴う行動制限のために国民の間に不満が募りつつあったことや、一部の元民主党系議員を中心とする野党グループによる数カ月に及ぶ抗議行動、さらに、比例代表制選挙の阻止条項(注)が今までの5%から3%に改変されたことなどが、今回の選挙結果に影響を与えるとみられていた。ところが、野党の一部が選挙をボイコットしたことなどから、結果としてSNSの大勝に終わり、主要野党は議席を失った。

市場調査会社イプソスによれば、投票率が前回(2016年)の56.07%から50.32%に低下したことは、単に一部の旧民主党系政党がボイコットしたことだけが原因とはいえず、都市部の有権者の一部が投票所での新型コロナウイルス感染を不安視していることや、SNSの勝利を確信している者が投票しなかったこと、さらに、悪天候も要因だとした。

SNS党本部で勝利宣言をしたブチッチ大統領は「正直60%を超える票を獲得できるとは思っていなかったが、この選挙結果はわれわれが行ってきた政策の方向性が国民に認められたということでもある。国民の期待に応えるためには、これまで行って来た改革や欧州(EU加盟)への道を、より早く、より力強く行って行かなければならない」と述べた。

なお、SNSは、セルビア議会選挙と同時に実施されたボイボディナ自治州選挙と地方自治体選挙でも勝利を収めている。

(注)比例代表制選挙において、政党などが議席を獲得するために必要な最低限の得票率(閾値)を規定する条項。

(鈴木秀男)

(セルビア)

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