IMFが110億ドルのFCL融資枠設定を承認

(ペルー)

リマ発

2020年06月11日

中央準備銀行(BCR)は5月29日のプレスリリースで、IMFがペルーに対する「フレキシブル・クレジット・ライン(FCL)」の設定を承認したと発表した。融資枠の規模は2年間で110億ドル。ペルーが有する特別引出権(SDR)の600%にも及ぶ金額だ。

フリオ・ベラルデBCR総裁は、3月末のCANAL N(民法テレビ局)のインタビューに対して新型コロナウイルスの影響による経済的なインパクトなど不測の事態への対策としてIMFに対して支援要請を行っていることを明らかにしていた。BCRは同プレスリリースで、すぐに融資の活用を意図しているものではなく、あくまで不測の事態の後ろ盾として準備しており、新たな債務に直結するものではないとしている。またBCRは、今回の融資枠承認の背景には、適切な経済政策に裏付けられたペルーの強固なマクロ経済基盤があったと述べている。

IMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事も同基金のプレスリリースで、ペルーは過去15年間に渡り、非常に堅実な政策によって強い経済成長と貧困率の減少を成し遂げて来たと、FCLを承認した理由につきコメントしている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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